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海外視察 : ウランバートルの海外視察

優成監査法人は、提携ファームを通じて、国際ビジネスに強い人材を育成するため、海外における現地事情や関連情報を収集することを目的とした海外視察プログラムを積極的に展開しています。

2008.09.26 ウランバートルの海外視察

① 視察の目的

海外視察突然ですが、皆さんは「モンゴル」という国について、どのような印象を抱いておられますか??

モンゴル相撲、日本で活躍する力士、ゴビ砂漠、あとは広大な草原の中で優雅に暮らしている遊牧民……モンゴルに行く前の私が抱いていた印象は、恥ずかしながら、その程度のものでした。同じアジア圏の国として身近なはずなのに、あらためて「モンゴル」という国について知っていることを挙げてみると、意外と知らないことに気付きます。
しかしながら、世界経済の潮流という観点からあらためてこの国を見つめなおすと、資源が豊富で飛躍的な経済成長の兆しが見られるモンゴルは今、ビジネスを展開していく上で多くの国々から注目を浴びつつあるのです。私共はそんな、大きな可能性を秘めているのにも関わらず意外に知られていないモンゴルの金融・政治情勢・ビジネス及び会計監査業界の動向を捉えつつ、モンゴルと日本がこれから先、人的信頼関係を深めていく架け橋になりたいと考え、現地での積極的な調査・視察を行って参りました。

② モンゴルの経済・会計の概況

モンゴルは、1990年に社会主義経済が崩壊し、資本主義経済へと転換しました。その際、政府が国民に無償で土地を与えたり、外貨を完全自由化するなどドラスティックな政策をとったことから、1990年代は『混乱の10年』とも言われ、政治・経済・社会的な混迷が生じました。そのような状況の中でも、経済の構造改革努力、日本をはじめとする諸外国からの支援等を基軸に経済の低下は次第に鈍化し、1994年には経済成長率が2.3%と上向き、1990年の民主化以後初めてプラスに転じました。そして近年では、主要輸出産品である銅と金の世界市場での価格高騰の影響を受け、経済の発展が加速しつつあります。経済成長率は、2004 年に10.6%と1990 年の民主化以降初めて2 桁の伸びを記録したのに続き、2005 年は7.3%、2006 年は8.6%、2007 年は9.9%と順調に推移しています。
2003年から国際会計基準をとりいれているモンゴルの証券市場には、2007 年末時点で384社が上場、約100 社が証券会社として登録されており、証券取引額は年々増加傾向にあります。今後は今まで以上に世界の銀行とモンゴル企業の取引量が増加していくものと見込まれていますが、その一方で、多額の不良債権を抱えたり、使い込みによって倒産する企業が増えていることも事実です。このような経済事象を背景に、モンゴル企業に対する監査システムの強化が大きな課題となっており、情報公開を徹底させ、より透明性を向上させるニーズが強くなってきているのです。

③ モンゴルと日本の関係

モンゴルから見た我々日本の位置付けは、モンゴルの技術革新を補完するための国として非常に重要視されています。モンゴルでカシミア加工工場が建設されて以来、日本はモンゴル人技術者の研修・教育に寄与してきました。そのため、いまやモンゴルの主要産業の一つにまでなったカシミアの製造には、日本の技術が大きく貢献しているのです。またモンゴルでは環境に対する関心が非常に高いため、日本における環境技術やエネルギー効率向上技術が有効活用しうると考えられます。実際に、日本はモンゴルに対して2005年までに無償資金協力747億円、有償資金協力391億円、技術協力実績262億円の合計1,400億円の経済協力を行っているように最大の援助供与国であるほか、モンゴル支援国会合を世界銀行と共に初回から主催するなど、モンゴルの民主化・市場経済化を一貫して支援しています。
このような活動が実を結び、1990年にモンゴルが民主化・市場経済化への移行を始めてから二国間関係は多くの分野で飛躍的に発展し、2004年11月に在モンゴル日本国大使館が実施した世論調査では、「日本に親しみを感じる」と答えた回答が7割を超えたほか、「最も親しくすべき国」として第1位になるなど、現在のモンゴルはきわめて良好な対日感情を有する国となっています。

④ 視察の内容

私共はまず、現地でAsset Management業務及びInvestment Advisory業務を行っておられる”Sanaa Partners”の事務所にお伺いし、意見交換を行いました。Sanaa Partnersの事業やこれからの展望についてお話いただき、その後、我々優成監査法人のことについてもお話させていただきました。「モンゴルは資源が豊富で潜在的な経済成長の可能性は高いのに、金融関係のインフラがまだまだ未整備であることが成長の妨げとなっている。モンゴルのさらなる成長に寄与すべく、モンゴルの金融関係のインフラの整備・発展に貢献していきたい。」とおっしゃっていました。
お互いに、本国そして世界の健全な経済発展のために貢献したいという思いで共感し、国際的な交流の中で経済人としての高みを目指す上で、強い刺激を受ける貴重な体験をさせていただいたと感じています。
その後、現地の会計事務所であるNIMM AUDIT CO.,LTDを訪問し、意見交換を行いました。経済成長率が高くなってきた2000年ころから急激に仕事の需要が増えてきており、近年はインフラの底上げに協力しておられるそうです。今後はもっと日本の企業を誘致していきたいとお話されていました。

海外視察
Saanaa Partners の皆様と。
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NIMM AUDIT CO.,LTD の皆様と。

会合の後は、ウランバートルの街の状況を視察しました。現地に行く前は草原の中に建物がぽつぽつと建っているような都市をイメージしていたのですが、いざ実際に行ってみるとそこは、建設ラッシュの真っ只中だったのです。
いたるところに建設中の建物が見られました。人の成長過程に例えて言うならば、まさに成長期の段階という印象を強く受ける街並みでした。おそらく、3年後にはその様相を大きく変えていることでしょう。周りの建物がまだそれほど高くなく、建物と建物の間からは澄んだ空と綺麗な山並みが見える中で高層ビルがその真ん中に建てられているのを見ると、経済の成長がこれから始まるのだという合図を出しているかのような印象を強く持ちました。

建設中の建物や大きな看板がそびえ立つ。
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鮮やかな色合いの住宅が目立つ。
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ただその一方で、ウランバートルには想像していたモンゴルそのままの自然も残っていました。訪れたウランバートルは首都であるにもかかわらず、車で20分も走れば草原が広がっていて、そこを牛が歩いているのです。夜、市内から少し離れた草原まで星を見に行きました。降ってくると言う表現が1番ふさわしい、満天の星空でした。星を見に行ったときの車から降りる瞬間、皆の口から息を呑む声が漏れてくるのです。数え切れない星が無数に光り輝いて、その間を本当に川のごとく天の川が走っています。  そんな満天の星空の下、自然と動物と経済が、視覚的も明らかに同居しているのです。都会のビルに挟まれて生活している私には、それがとても新鮮に、魅力的に映りました。

都心から空港へ向かう道の途中。牛が道路を渡っている。
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視察を通して

海外視察今回の視察でモンゴルの経済成長の裏にある社会的背景の動き・国民の努力を直接言葉にしていただき、あらためてモンゴルの魅力を直に感じることができました。また、国際交流の拡大や国内金融業界の成長の動向から、ビジネス展開やそれに伴う会計監査のニーズが今後飛躍的に高まっていくだろう、と感じました。そして、そのような状況下にありながら愛国心を抱き、利益より人間関係を重視する温かい国民性に深い感銘を受けました。

私共優成監査法人は、10年先、20年先の未来を見据え、世界経済の長期的な成長発展に貢献するべく今後もこういった国際交流を積極的に図っていく方針であります。このような活動は確かに、短期的な見返りを見込むことはできません。しかし、異国の歴史や文化を共有することで、今、私共にできることは何か、どうすべきなのかを常に考え、実際に行動に移していきたいと考えております。

最後になりましたが、今回のモンゴル視察では、Sanaa PartnersのBatsaihan B. Jamichoi氏、Enkhbayar Bayartogtokh氏をはじめ、様々な方にお世話になりました。この場を借りて皆様に厚く御礼申し上げます。

参考:外務省ホームページ

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