2009年12月25日
企業会計基準委員会より、以下の企業会計基準、企業会計基準適用指針の公開草案が公表されました。
企業会計基準公開草案第35 号
「包括利益の表示に関する会計基準(案)」、
企業会計基準公開草案第36 号(企業会計基準第22 号の改正案)
「連結財務諸表に関する会計基準(案)」、
企業会計基準公開草案第37 号(企業会計基準第12 号の改正案)
「四半期財務諸表に関する会計基準(案)」、
企業会計基準公開草案第38 号(企業会計基準第6 号の改正案)
「株主資本等変動計算書に関する会計基準(案)」、
企業会計基準適用指針公開草案第33 号(企業会計基準適用指針第14 号の改正案)
「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針(案)」、
企業会計基準適用指針公開草案第34 号(企業会計基準適用指針第9 号の改正案)
「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針(案)」
企業会計基準委員会は、会計基準の国際的なコンバージェンスの取組みの一環として、包括利益の表示に関する会計基準の設定について審議し、標記の「包括利益の表示に関する会計基準(案)」並びにこれに関連する企業会計基準及び企業会計基準適用指針の改正案を公表しました。パブリックコメントは平成22年2月1日(月)までとなっています。
目 的(第1項)
本会計基準は、財務諸表における包括利益及びその他の包括利益の表示について定めることを目的とする。当期純利益を構成する項目及びその他の包括利益を構成する項目に関する認識及び測定については、他の会計基準の定めに従う。
範 囲(第3項)
本会計基準は、個別財務諸表及び連結財務諸表(いずれも四半期財務諸表を含む。)における包括利益及びその他の包括利益の表示に適用する。
用語の定義(第4項~第5項)
「包括利益」とは、ある企業の特定期間の財務諸表において認識された純資産の変動額のうち、当該企業の純資産に対する持分所有者との直接的な取引によらない部分をいう。当該企業の純資産に対する持分所有者には、当該企業の株主のほか当該企業の発行する新株予約権の所有者が含まれ、連結財務諸表においては、当該企業の子会社の少数株主も含まれる。
「その他の包括利益」とは、包括利益のうち当期純利益及び少数株主損益に含まれない部分をいう。その他の包括利益は、個別財務諸表においては包括利益と当期純利益との間の差額であり、連結財務諸表においては包括利益と少数株主損益調整前当期純利益との間の差額である。連結財務諸表におけるその他の包括利益には、親会社株主に係る部分と少数株主に係る部分が含まれる。
包括利益の計算(第6項)
包括利益の計算は、次による。
(1) 個別財務諸表においては、当期純利益にその他の包括利益の内訳項目を加減して包括利益を計算する。
(2) 連結財務諸表においては、少数株主損益調整前当期純利益にその他の包括利益の内訳項目を加減して包括利益を計算する。
その他の包括利益の内訳の開示(第7項~第10項)
その他の包括利益の内訳項目は、その内容に基づいて、その他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ損益、為替換算調整勘定等に区分して表示する。持分法を適用する被投資会社のその他の包括利益に対する投資会社の持分相当額は、一括して区分表示する。
その他の包括利益の内訳項目は、税効果を控除した後の金額で表示する。ただし、各内訳項目を税効果を控除する前の金額で表示して、それらに関連する税効果の金額を一括して加減する方法で記載することができる。いずれの場合も、その他の包括利益の各内訳項目別の税効果の金額を注記する。
当期純利益を構成する項目のうち、当期又は過去の期間にその他の包括利益に含まれていた部分については、包括利益での二重計算を避けるため、その他の包括利益の調整(組替調整)が行われるが、当該組替調整額は、その他の包括利益の内訳項目ごとに注記する。この注記は、税効果の金額に関する注記と併せて記載することができる。
その他包括利益の内容に関する注記は、個別財務諸表(連結財務諸表を作成する場合に限る。)及び四半期財務諸表においては、省略することができる。
包括利益を表示する計算書(第11項)
包括利益を表示する計算書は、次のいずれかの形式による。
(1) 当期純利益を計算する損益計算書と、包括利益を計算する包括利益計算書とで表示する形式(2 計算書方式)
(2) 当期純利益の計算と包括利益の計算を1つの計算書(「損益及び包括利益計算書」)で表示する形式(1 計算書方式)
適用時期等(第12項~13項)
本会計基準は、平成22 年4 月1 日以後開始する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用する。ただし、当該事業年度の期首から適用することができる。また、平成22年6 月30 日以後に終了する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用することができる。
本会計基準の適用初年度においては、その直前の年度における包括利益及びその他の包括利益の内訳項目の金額を注記する。また、四半期財務諸表に本会計基準を最初に適用する年度においては、前年度の対応する四半期会計期間及び期首からの累計期間について、これらの金額を注記する。
他の会計基準等の改正(企業会計基準公開草案第36 号から第38 号、企業会計基準適用指針公開草案第33 号及び第34 号)
他の企業会計基準及び企業会計基準適用指針において、「評価・換算差額等」を「その他
の包括利益累計額」に改めるほか、損益及び包括利益計算書又は包括利益計算書について
必要な記述を追加するなど、所要の改正を行う。
以上