日本公認会計士協会より「会計制度委員会報告第6号『連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針』、同第10号『個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針』及び『税効果会計に関するQ&A』の改正について」が公表されました。
日本公認会計士協会は、平成21年度税制改正による改正法人税法等に示された外国子会社配当益金不算入制度が導入されたことに伴い、平成20年3月19日に「『連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針』、『個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針』及び『税効果会計に関するQ&A』の改正について(公開草案)」を公表しておりましたが、平成21年4月15日に以下の実務指針等を公表しました。
(1) 会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」
(2) 同第10号「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」
(3) 税効果会計に関するQ&A
<改正の概要>
(1)平成21年度税制改正に伴う改正
①外国子会社配当金益金不算入制度の改正の概要について
内国法人が外国子会社から受ける配当等の額について益金不算入とする一方、その配当等の額の5%に相当する金額をその配当等の額から控除する。
また、その配当等の額に対して課される外国源泉税等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しないこととするとともに、外国税額控除の対象としないこととする。
②税効果会計実務指針の主な改正点について
(連結財務諸表への影響)
留保利益に係る一時差異について、親会社が在外子会社の利益を配当金として受け入れるときに、当該配当等のうち、税務上益金不算入として取り扱われない部分(配当等の5%)及び当該配当等に対する外国源泉税が損金不参入となることにより追加納付税金が発生する場合に繰延税金負債を計上する。
また、在外子会社からの配当送金に対する追加見積税金額は、配当を受け取ったときに親会社において課される税金の見積額(当該配当等のうち税務上益金不参入として取り扱われない部分(配当等の5%)に親会社における実効税率を乗じた金額)と在外子会社において配当等の額に対して課される外国源泉税等の額を合算したものである。
(個別財務諸表への影響)
繰越外国税額控除について、繰延税金資産として計上できる場合から外国子会社等が納付した外国法人税等が削除された。
③配当等に係る外国源泉所得税の会計処理について
配当に係る源泉所得税は損金不算入とされるとともに直接外国税額控除の対象外とされることから、法人税等に含まれるものと解されるため、「法人税、住民税及び事業税」に含めて表示することが適当と考えられる。
(2)平成20年に改正された企業会計基準第21号、第22号の改正に伴う改正
子会社株式を段階取得した場合における、子会社への投資の個別財務諸表上の価額と連結貸借対照表上の価額との差異は、連結財務諸表固有の一時差異に該当する。
<改正法人税法等の公布日との関係>
平成21年度税制改正による改正法人税法等が平成21年3月31日に公布されたため、3月決算会社においては、平成21年3月期において改正法人税法等に基づき、留保利益及び繰越外国税額控除に係る繰延税金資産及び繰延税金負債の計上額の見直しを行い、その影響額を法人税等調整額に計上する。
<適用時期>
・ 平成21年度税制改正に伴う改正については、平成21年3月31日以後終了する連結会計年度あるいは事業年度から適用される。
・ 平成20年に改正された企業会計基準第21号、第22号の改正に伴う改正については、当該改正された企業会計基準を適用する連結会計年度から適用される。
以上
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